ARASHI 5×20FILM

11月21日。ARASHI 5×20FILMを見に行った。


嵐という存在について、書こうと思い、何度も文章を書いてみたのだが全然まとまらず、どうしたものかと考えていた。
自分にとって一番のアイドルであり、恩人であり、私が死なずにいられた道しるべである。アイドルという存在がどれほどのものなのか、知らしめてくれたアーティストでもある。
感謝の気持ちが大きすぎて、まとめようにもまとめられない。

追いかけていたのは中2から高校2年生くらいまでのためそこまで長いファン歴とは言えないが、今でも自分にとって確かに大きな存在なのである。
だから、活動休止のお知らせを聞いたときは茫然としたのだった。

そんな嵐の20周年記念ライブが映画館で放映された。Directed by 松本潤という箔付きで。

以下は映像を見た感想となる。もしネタバレが嫌だという方は見ない方がよい。
(すでにDVDで販売されているものなので、ファンはすでに内容をご存じだと思うが)
まあ内容を知ったところで何ら問題はない。文章を読むだけでは塵ほどにも映像の良さに及ばない。
さすが嵐、さすが演出家松本潤と言う他ない。
ドルビーシネマという音響が360度から聞こえてくる映画館で鑑賞したのだが、これがすごかった。ライブ会場に自分がいると錯覚してしまう。
自分も歓声に包まれている中で、ライブはスタートした。

 


以下、元嵐オタクの感情発露↓

 


松潤が手に持ったカメラの映像が会場のモニターに映し出され、嵐がみている風景が観客に共有されるところからライブがスタートした。
5人でいるというだけで感動してしまう。この時点で隣に座っていたお姉さんは泣いていた。
嵐ファンならわかると思うが、個人でメディア露出しているときと5人でいるときの表情は全く違うのである。
翔くんはキャスターや司会者のときのおりこうさんな表情ではなく、眉尻を下げて笑い、全力で飛び跳ね手を振りまくる。
ニノは毒舌なのは変わらないが、嵐の前でしか見られないかまってちゃんで末っ子らしい甘えん坊な一面を見せる。
松潤に関してはそもそも単体で見る機会の方が少ないため比較できないが、いじられた後の相葉ちゃんのツッコミがみられるのは嵐でいるときだけだし、
リーダーはとにかくふにゃふにゃする。
ここ1年ずっと見れていなかった表情が疑似ライブ会場で見られるのだ。この時点でオタクは泣く。

(この調子でいくとまとまらないので、印象に残った部分を記載していく)

 

今回の映像では相葉ちゃんの悪人顔が見れると噂を聞いていた。
I'll be thereの前だったと思うが、相葉ちゃんが影を操ってほかのメンバーを消していくという映像が流れる。
相葉ちゃんはそのキャラクターゆえに悪い役を演じることがない(過去にあったら申し訳ない)。
他のメンバーはダークな役柄を演じたことがあるため、悪い顔を見たことがあるが、相葉ちゃんだけは本当にない。
それが、モノクロの映像で、スーツで、わざとらしい表情でもなく、スタイル抜群の満点の仕草である。
これ見れただけでも3800円払う価値があるな…と嵐の中で一番最初に相葉ちゃんを好きになった私は序盤でしみじみと感じ入ってしまった。

 

周年の記念講演のため、アルバム曲やカップリング曲が少なく、ほとんどの曲が1番のみの演奏となっている中、
唐突に「果てない空」のサビをニノがソロで歌い始めた。
全く予想していなかった展開にびっくりしてしまって感情が追い付かず、打ち震えてしまった。
世間的にはあまり知られていないが、ニノは馬鹿みたいに歌が上手い。
リーダーは発声がきれいで全くぶれないうまさがあるのだが、ニノのうまさは感情表現である。
公式のジャにのちゃんねるで該当部分を見られるのでURLを貼っておく。(該当部分は6:18から)

www.youtube.com

 

一番好きな男性歌手はだれかと聞かれたら二宮和也と答えるかもしれないほど私はこの声が好きである。
本当に極まれに自分のラジオでほかのアーティストのカバーをすることがあり、頼むから事前告知、音源化してくれと思っている。
音源化は彼のスタンス的に絶対にしないと思われるのが悩ましい。嵐としてしかCDは出さないだろう……。
彼は本当に作曲センスも神なので作曲してくれると嬉しいのだが絶対にしないだろうな……。

 


果てない空の後に始まったのが櫻井翔によるピアノコンサートである。
5万2000人の前で10分以上ピアノを弾くのである。たまげてしまって、アオゾラペダルを演奏し終えた後の、安心したような恥ずかしいような
アイドルらしからぬ表情で「ありがとうございました」と言ったときには、「何年アイドルしてるんだよ……」と友人と突っ込んでしまった。
とても良かった。

 

個人的には一番テンションが上がったのは「Believe」である。
この曲の韻を踏みまくるラップパートが大好きなのだが、ラップパートに入る前の2番のサビ終わりでいったん客席とステージの間に
薄いカーテンが降りる。カメラのアングルは、カーテンで隠れたステージ側から客席の方向を映している。
「頭上に悠然とはためく~」の部分で櫻井翔がカーテンの間から大きく前に踏み出し、客席の前に現れる。
悠々と客席に向かっていく櫻井翔の後ろ姿と客席のライトをカメラがとらえ、嵐がみている風景を観客は体感する。
この部分に一番心が揺れた。
「Believe」のリリックについては、ラッパーの晋平太も「超HipHopじゃん」と自身のチャンネルで話しており、呂布カルマ櫻井翔のことを
「ラッパーとして仲間だと思っている」と生放送でコメントしているほど、ラッパーの中でも一定の評価を得ている。
私は嵐を好きになるまでラップが嫌いだった。当時メジャーだったラップがラブソングばっかりだったことが大きな理由だと思う。
そんな私の価値観を変えてくれたのが櫻井翔という存在である。
嵐には全編Rap詞の曲が数曲存在するが、櫻井翔のソロ曲であるHipPopBoogieが最もHipHop感が強い。
こちらは残念ながら公式の動画はないが、各サブスクで配信されているのでぜひ聞いてほしい。
アイドルでありラッパーであるという櫻井翔の在り方が強いメッセージ性をもって表現されている。
「温室の雑草がマイク持つRapSong」というリリックが最も象徴的である。

open.spotify.com


そのあと、松本潤がコンダクターとなりオーケストラを指揮する。嵐メドレーをオーケストラが演奏した後、そのままてっきり美しい曲が
始まるのかと思いきや、始まったのはバッチバチの全編Rap詞の「COOL&SOUL」であり、ここでも鳥肌が立ち私はぶったまげた。
まだまだ知名度が高くなかった時期、アジアツアーをやったときに引っ提げて出たHipなPopタイトルである。
ジャジーなとにかくおしゃれなサウンドに、ラストに向かってぶちあがっていく5人のラップは何度聞いても鳥肌ものである。
ちなみに私は何千回練習しても「嵐探し当たり騒がしいそのすさまじい騒ぎまさに嵐」の部分が言えない。
一番のパンチラインが言えない。悲しい。

open.spotify.com

 

同じ全編Rap詞の曲には「Re(mark)able」もあるのだが、イントロを聞くだけで「ギターの音作り~~~!!」とテンションがあがってしまう。
曲展開がすさまじい。サブスク配信されて本当にうれしい。
他にもあるのだが、とにかく嵐のラップ曲はすべてにおいてはずれがない。櫻井翔のリリックはサンプリング元があるものも
あるようなのだが、いかんせん私はほとんどHipHopに精通していないので全くわからない。何かわかるものがあればぜひとも教えていただきたい。
ちなみに「きっと大丈夫」という曲の作曲者はかのSOUL'D OUTのトラックマスターshinnosukeである。
櫻井翔のリリックについては語りだすと止まらないのでこのへんでやめておく。


この後からは怒涛のメドレー、終わりに向かっていく。ジャニーズJr.が過去の嵐のライブ衣装を着て一緒に踊っているのが感慨深かった。
映画の尺の都合でアンコールはカットされていた。ピカダブが聞けなかったことだけが心残りである……
エンドロールが「Love so sweet」と「Happiness」なのは本当に良かった、良かったという言葉以外に見つからない。
HappinessのMVなんて何回見たかわからない。嵐の良さが凝縮されているといっても過言ではないMVである。
とにかく仲のいい人間たちが楽しそうにしているという事実が、死にそうだった私の心を癒してくれたのである。

 


追いかけていなかった10年など気にすることなく、最後まで楽しむことができた。感謝の気持ちでいっぱいである。
アイドルでいてくれてありがとうという気持ちがあふれ出てきた。
活動休止後、心のおさまりが悪かったのだが、少し落ち着いた気がする。
とりあえず、見ていなかった2012年以降のDVDを購入することを検討しようと思った。