「変わっている」と言われること

親の言動は子供の生育に大きな影響を及ぼすということは広く知られていると思うし、
実際多くの人にその実感があると思う。
両親の言葉で覚えていることはたくさんあるが、その中でも母が私によく言っていた言葉がある。

 

「変わってるって言われるの、嬉しいやろ?」

 

母は決まってにんまりと笑って言う。
こういうふうに何度も言われて育ってきたため、自分一人だけが周囲と違うことをしていたり、別のことを考えていても全く気にしない人間に育った。このことに関しては非常に感謝している。
身なりに気を遣うことなく大学に通い、世間の流行に鈍感で、結果的に目立つようなことをしてもあっけらかんとしていられたのは良くも悪くも母の教えのおかげである。
今思い出すと恥ずかしいことは結構あるが。


また、自分のスタンスにはTwitterの存在も大きく関わっている。
高校生のときにTwitterを始めてすぐにTwitter廃人と化し、毎日100ツイート以上のツイートをする中で、案外自分と同じ考えを持っている人や賛同してくれる人がいることに気づいた。
中学生まではほとんど友人もおらず孤立していたが、Twwiterには仲間がたくさんいたのだった。
Twitterのつながりについては思うところがたくさんあるので別の記事で書くことにする。)
いくら変だと言われようが、似たような人間が全くいないかと言われると絶対にそうではない。似ていなくても自分を受け入れてくれる人間は多くいる。
ある世界では変人かもしれないし、別の世界では凡人かもしれないのだ。

 

現在私はIT系の企業で働いている。私を含めほとんどの人が中途入社かつ未経験で入ってくるため、いろんなバックグラウンドがあって面白い。
美大日本画を専攻していた人や、中国の寒い地方から出てきた人、元料理・バーテンダーなど、とにかく多種多様である。
共通しているのは、みんな何かに夢中になっており、それぞれが専門的な趣味を持っていることである。
そんな現場なので大変居心地が良い。おそらく皆「変わってるね」と言われたことのある人だと思う。


「変わっている」という言葉にはいろんな意味が含まれていると思う。
一般的には褒め言葉ではないかもしれない。しかし、私にとっては嬉しい言葉である。


今は自分が変わっているかどうかなんて重要ではないと思っている。
でも、「ヘヴィメタルバンドのコピーバンドでボーカルしてました」と言ったときに「変わってるね」と返されると、なんだかとってもニヤニヤしてしまう。
以下は最近聞いた中で最高のメタル。
https://www.youtube.com/watch?v=mIExZHg9Bvs

www.youtube.com

 


ちなみに、そんなふうに私を育ててくれた母はかなりの健康オタクで、帰省するたびに新たに購入した筋トレグッズを見せてくる。
一時は腹筋が割れていた。当時陸上部だった私よりもきれいな体つきだったのは今でも解せない。
最近は遠くまでトレーニングに行っているらしい。元気なのはいいことだ。